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西日本新聞社版社説・安倍三選論

 2018-09-21
覚悟決めること!早ければ今年中にも憲法改正選挙やるかもしれないからだ!”!↓
 

▼日本は「危ない交差点」に差し掛かってはいないか。自民党総裁選で安倍晋三首相が勝利し、引き続き国政のハンドルを握ることになった。国会は巨大与党が牛耳り、党内も盤石。安倍氏は遮るもののない広い道で、長期政権の仕上げへアクセルを踏みたくなろう。目的地は憲法改正か

▼だが、車窓に流れる景色のように過ぎ去ったことにはできない。もり・かけ問題、官僚の文書偽造やうその答弁、特定秘密保護法、安保関連法、共謀罪法…。平和主義や民主主義に「黄信号」がともっている。総裁選では「正直、公正」が個人攻撃と批判された。裏返せば、政権内に不正直、不公正があると認めているようにも

▼歴代最長政権も視野に入る安倍氏である。「名宰相」の名を残したいのなら、何よりこの「正直、公正」を実践すべきだ。しっかり国民に目配りし、声に耳を傾けて。“右折”にばかり気を取られると危ない。

=2018/09/21付 西日本新聞朝刊=

 

 

●党員の優先順位低く

 6年ぶりの選挙戦となった総裁選だが、総じて盛り上がりに欠けた。主要派閥が相次いで安倍氏支持で固まり、国会議員票だけで勝敗の大勢は早々と決したからだ。

 政策論争も深まったとは言い難い。「正直、公正」を掲げる石破氏はむしろ安倍氏の政治姿勢や政治手法を争点化しようとした。

 そうした中で特筆すべきなのは憲法改正が主要テーマの一つとなったことだ。単に名目として掲げたのではなく、具体的な改憲の項目や政治日程も含めて議論したのは総裁選史上初といっていい。

 しかも議論を主導したのは挑戦者の石破氏ではなく、現職の首相でもある安倍氏だった。「いつまでも議論を続けるわけにはいかない」「(改憲は)立党以来の党是であり、党員の悲願だ」「いよいよ憲法改正に取り組む時がきた」 安倍氏の改憲を巡る発言は徐々に熱を帯びていく。

 極め付きは次の一節だ。「『なぜ急ぐのか』という議論は『やるな』というのと同じことだ」

 これは総裁選の討論会で9条改憲について石破氏から「スケジュールありきでやるべきではない」と指摘されたことに対する反論である。安倍氏の本音とも焦りとも解釈できる発言だった。

 安倍氏の9条改憲案は、戦争放棄を定めた9条1項、戦力不保持を定めた同2項を維持して新たに自衛隊の根拠規定を書き込むというものだ。秋の臨時国会に憲法改正案を提出する意向も表明した。

 しかし、石破氏も指摘する通り国民の理解は一向に深まっていない。自衛隊を憲法に書き込んでも自衛隊の任務や権限は何ら変わらないという説明も理解に苦しむ。

 共同通信社の世論調査によれば、秋の臨時国会への改憲案提出に「反対」は49%で「賛成」の36%を上回った。国民は拙速な改憲を危ぶんでいる。さらに注目したいのは同じく共同による党員・党友の調査結果(14、15両日実施)である。次期総裁に期待する政策(回答は二つまで)は「景気や雇用など経済政策」(38%)がトップで「年金、医療、介護」「外交・安全保障」などが続く。「憲法改正」(12%)は8番目だった。

 自民党員でさえ、憲法改正の優先順位は極めて低いのだ。ましてや党員ではない、野党支持者も含む国民レベルでみれば、安倍氏の改憲論がいかに性急で突出しているかは明らかだろう。

 

 ●国政の立て直しこそ

 そうだとすれば、最後の3年で何をすべきか。まずは国政の立て直しだ。換言すれば、政治と行政に対する国民の信頼回復である。

 森友・加計(かけ)学園を巡る疑惑は晴れないまま現在進行形だ。公文書の改ざんや隠蔽(いんぺい)、障害者雇用率の水増し問題など、行政の信頼失墜は底なしの様相である。制御すべき政治の機能不全も著しい。

 通り一遍に「うみを出し切る」と言うだけでなく、官僚組織の緩みを正し、しかるべき責任を政治がきっちり取る。要はまっとうな姿を取り戻すことだ。

 そして持続可能な社会保障制度や財政再建、国会改革など「痛みを伴う改革」にこそ、長期政権で培った政治力を存分に発揮してほしい。国民本位の発想と視点でこうした実績を着実に積み上げる努力が肝要だ。安倍氏が総裁選で繰り返し約束した「謙虚で丁寧な政権運営」が、その前提となることは改めて言うまでもない。

=2018/09/21付 西日本新聞朝刊=

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